モチベーションアップ
デビッド・マクレランド
1985
自己開発
PHABRIQ レビュー
『モチベーションアップ』は、デビッド・マクレランドによる、モチベーション理論に関する実践的なガイドブックです。本書は、個人および組織が高い成果を上げるために必要なモチベーションの引き出し方と維持方法を詳細に解説しています。
マクレランドは、「達成欲求理論」を中心に、個人の動機づけを達成欲求(成功を追求する欲望)、権力欲求(影響力を持つ欲望)、親和欲求(他者との良好な関係を求める欲望)の三つの主要な要素に分類し、これらがどのように行動やパフォーマンスに影響を与えるかを具体的な事例と共に説明しています。この理論は、読者が自身のモチベーションの源を理解する助けとなり、自己改善や組織のマネジメントに非常に役立ちます。
本書の魅力は、理論だけでなく、実践的なアプローチが豊富に含まれている点です。マクレランドは、各欲求に応じた具体的なモチベーション向上策を紹介しています。例えば、達成欲求が高い人には挑戦的な目標を設定すること、権力欲求が強い人にはリーダーシップの機会を提供すること、親和欲求が強い人にはチーム活動を重視することが効果的であると述べています。
さらに、組織におけるモチベーション向上策についても詳述されており、組織文化やリーダーシップの重要性を強調し、モチベーションを引き出すための環境づくりやコミュニケーションの方法について具体的なアドバイスを提供しています。
総じて、『モチベーションアップ』は、個人および組織がモチベーションを理解し、高めるための実践的な手法を学べる非常に有益な一冊です。デビッド・マクレランドの深い洞察と具体的なアプローチは、読者に新たな視点と行動の動機を提供し、より高い成果を追求するための道筋を示してくれるでしょう。自己改善やチームのパフォーマンス向上を目指す全ての人に強くお勧めします。